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待ちに待った釈放


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■ 仮釈放準備寮


いよいよ引き込みだ。
「引き込み」とは仮釈放の準備のために仮釈放準備寮に移り、他の受刑者から隔離する措置のことだ。
工場にも出役する必要がない。
通常2週間の期間をとる。(私は工場の仕事の引継ぎの都合で1週間にしてもらった。)
準備寮は開放寮と同じ開放処遇で、入寮した時点で2種扱いになる。
個室は鍵をかけない。
トイレは外にあり共用で、娯楽室の出入りも自由である。
風呂は無いので、一般の浴場で入浴する。
洗濯は洗濯機で自由に行う事ができる。
申請すれば、領置してある私服も洗濯することができる。
娯楽室には、大型のテレビがあり作業時間以外は自由に見ることができるが、個室にはないのでみな一緒にみなければならない。
開放寮よりは待遇が悪いが後少しで出所できる喜びのはうが大きい。
準備寮に移っても仕事はしなければならない。
紙折の室内作業である。




■ 釈前教育


たいした内容の教育ではない。
今後再犯をしないようにしっかり生活するように励ましてくれるような感じだ。
もうここまでくればほとんどの刑務官も優しく接することが多い。
中には、わざと問題を起こさせようとちょっかいを出してくる若い刑務官もいるにはいるが、ここで挑発にのるわけにはいかない。
あとはDVDを2〜3枚見て感想文を書いて提出する。
私は1週間遅れて引き込んだので用紙は貰ったが感想文は書かなかった。
特に問題ないようだ。
又、受刑生活に関する感想も書かされる。
これは、何と書いても仮釈放に影響は無く怒られることもない。
中には、気に入らない刑務官を名指しで批判する奴もいる。
今までなら考えられないが、出所当日に提出するので平気なのだ。




■ 満期釈放の場合


満期釈放の場合は何も優遇がない。
引き込みは釈放の1週間前で、舎房も普通の独居房で室内作業をしなければならないので、制限区分は4種に落とされる。
釈前教育を受けなければならないのは一緒だが、少し厳しく行われるらしい。
釈放の前日まで仕事をして朝食後に釈放される。
希望すれば日付が変わった午前0時に出所することもできる。



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■ 在監証明書


刑務所に入っていたという証明書を目的別に発行してもらう。
必要なものは、健康保険や年金の免除申請や運転免許失効の回復、生活保護申請などだ。
目的と必要通数を申請すれば出所時に用意してもらえる。
後から郵送で送ってもらうこともできるそうだが、手間がかかるので必ず貰っておこう。




■ 領置調べと出所式


刑務所体験記 釈放 出所の前日に歯磨きやタオル以外のものは全て領置調べをして預けてしまう。
領置調べといっても厳しいものではなく、捨てるものと持ち帰るものを分けて処分するだけだ。
勿論、刑務所の備品などを持ち出そうとして見つかれば仮釈取り消しもありうるが、私が知るかぎり厳しく怒られただけで、仮釈になった。
図書工場にいたのでそういった情報が入ってきていたのだ。
私はJRで帰る予定で手ぶらで帰りたかったので、全て荷物は宅急便で送るようにした。

いよいよ出所当日、朝食が終わって迎えの刑務官がきた。
処遇管理棟に入り案内された部屋に入ると着替えが用意されていた。
この日の為に事前に彼女から送って貰った服に着替える。
今まで着ていた下着は全て捨てて新しいものに替えた。
着替えが終わると出所式の行われる部屋に行き、整列して宣誓文を読み上げた。
副所長が式辞を述べ終了した。
次に会計担当が報奨金と領置金の清算をしてくれた。
図書工場で本の購入などで世話になっていた刑務官だったので、「お世話になりました。」と告げ、出口に向かい重たい扉を開いた。
この先は2年ぶりの娑婆だ。
通路を通っておおきなガラス窓のある開放された部屋にでた。
ロビーにいた彼女は少し涙目になっていた。
気のせいか以前よりずっと綺麗に見えた。









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